不動産賃貸業は、6~8月は閑散期である。日本は4月が新年度であり、
学校にしろ、企業にしても、99%が4~3月の周期で動いているからである。
1~3月が繁忙期で、4月~5月にもその余韻があるが、6月になると本当に動かなくなるのだ。
考えてみるとわかるが、賃貸物件は、新築以外は誰かが引っ越しをしないかぎり、
空き物件はでないのだ。引っ越しをする人は、新たに賃貸物件に入居するか、
物件を購入するのかの、いずれかなので、物件は動くのである。
ところが6月になると、基本的に人は動かなくなるので、物件も動かなくなるのだ。
6月に残っている物件の多くは、1~3月の繁忙期に入居が決まらなかった物件
である場合が多い。
つまり、何らかの理由で空室になったままの物件がほとんどなのである。
結果として、優良物件が少ないと言うのは事実である。
次に物件が動くのは、9月である。企業も半期が終了するので、秋の人事異動で、それなりの
数の人が異動するからである。
もし、本当にいい物件を探したいなら、9月まで待つつもりで探すと、いい物件に巡り合う
可能性が高くなるといえる。時間がないのであれば仕方がないが、時間に余裕があるなら、
9月を待ったほうが良いと思う。
別の味方をすると、この時期の物件は、料金交渉がしやすいということもいえる。
長期間空室が続いている物件であるほど、大家さんは早く決めてもらいたいので、
交渉がうまくいく場合が多いと言える。
2022年の状況でいうと、23区内のワンルームマンションは明らかに供給過剰である。
コロナ問題のため、都心近くの駅前のワンルーム需要が極端に減っているのである。
そもそもかなりの場所で値崩れを起こしており、かなり強気で契約してもいいといえる。
その一方で、それなりに広い部屋の需要はとても多くあり、
こちらは供給不足であるといえる。
ちょっと前はあまり動きがなかった1LDKや2LDKの物件を中心にとても堅い動きをしている。
こういう物件はすぐに決まってしまうので、早めの決断が重要である。
コメント